「彼に知られたくない」それは当然の女性心理
バストは大きくしたいけれど、豊胸術を受けたことは人に知られたくない。まして、恋人やパートナーには秘密にしておきたい…。こうした心理は、多くの女性に共通のものです。中にはまったく気にしない方もおられますが、それはきわめて少数派でしょう。他の多くの美容整形メニューと同じく、豊胸したことを知られたくないというのは、女性にとってごく一般的な感覚といえます。
ですが今現在交際している恋人なりパートナーなりがいて、その相手に気づかれないように豊胸したい…これはかなり難しいことです。バストアップ効果がはっきりと表れるプロテーゼ法ではまず無理でしょう。脂肪注入法であれば、どのような仕上がりにするかによって違ってきます。バストがハリを取り戻す程度のさりげないバストアップであれば、気づかれずに手術することも可能でしょう。ですがある程度のサイズアップを伴う治療となると、「パートナーに知られないように」というのは無理があります。
むしろこうしたケースでは、あなたのバストの悩みをパートナーに打ち明けて、理解を求めるのが最善の方法です。
プロテーゼ法だと触れば判る?
それとは別に、新たに交際を始めた相手に豊胸したことがばれないだろうか? という不安があります。つまり、見た目や触れた感触などで、豊胸したことが判ってしまうことはないか…ということです。プロテーゼ法の場合ですと、完璧に近いていねいな手術が行われており、カプセル拘縮が起きていなければ「見た目で判る」ということはないでしょう。ですがプロテーゼを挿入したバストは冷たくなりがちなので、そうしたところから豊胸したことが知られてしまうことは考えられます。ワキの下に残る手術痕もあります。また手術の方法や使用したプロテーゼの種類などによっては、触ったときの感触が不自然になることもあります。もちろん、カプセル拘縮やリップリングが起きている状態では、触る以前に見た目で判ってしまいます。
また「ばれる」というわけではありませんが、体型に比べて不釣り合いなほど大きなバストアップを行うと、それだけで不自然な違和感を感じさせることはあるでしょう。
脂肪注入法ですと、そうした心配はありません。注入するのはバストにもともとあるものと同じ、あなた自身の脂肪です。見た目の形も、触れたときの感触も、自然のままのバストと何も変わりません。豊胸したことが判ってしまうことは、まずないでしょう。
さまざまなリスクを踏まえて治療法の検討を
このように、プロテーゼ法での豊胸は「見ても触れても判らない」ということはあまり期待できません。むしろ、どんなにていねいに手術を行ったとしても「触れば判ってしまうものだ」と考えておいた方が無難でしょう。
実際に、プロテーゼ法での豊胸を受けた多くの女性がこの点で苦しい思いをしています。豊胸を受けて大きなバストを手に入れた喜びに浸っていたまでは良いけれど、その後に恋人ができ、「豊胸したことを知られたくない」という一心で、さまざまな苦労を背負い込んでしまうのです。セックスの前にはシャワーやお風呂でバストを温めたり、決してワキは見せない…など、非常に神経を使います。その上、カプセル拘縮が起こってしまったら、バストを見せることもできなくなってしまいます。こうしたプレッシャーがストレスとなって、心を病んでしまうケースも決してまれではありません。そうした女性たちが私のクリニックを訪れ、プロテーゼの抜去をリクエストしているのです。
いろいろな機会にお話しすることですが、美容整形は一時の満足を得るために行うものではありません。あなたのコンプレックスや悩みを解消し、女性としての自信を高めるために行われるものです。美容整形を受けたためにそれ以上の悩みを背負い、精神的にも追い詰められてしまうことなど、あってはならないはずです。
これから豊胸を受けようとお考えの方々には、そうした点にも考えを巡らせ、充分にご検討いただきたいと思います。
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